来年1月に閉館を迎える原美術館
こちらは品川にある私の好きな美術館の一つでもある原美術館。こちら、なんと来年2021年1月11日に閉館することが決まっているのです。私は学生時代からここの美術館のどこかノスタルジックな雰囲気や、展示する現代アート作品のチョイスが好きでよく行った思い出があり、本当に残念なお知らせです。。
その主な閉館理由が、建物の老朽化です。実際に美術館に行ってみると分かるのですがとても古い建物です。その古さがとても良い雰囲気を作り出していて私は好きなのですが、美術館としてのバリアフリーなどを考えると(エレベータもありません)東京都の建築の条例に反してしまうらしく閉館が決まったのだそうです。
ですが、原美術館の意思を継ぐ美術館が実はあるのです。それが、、
ハラ ミュージアムアークで引き続き収蔵作品などは見れる!
ハラ ミュージアム アークは1988年、群馬県渋川市・榛名山麓の高原に原美術館の別館として開館された美術館。なんと品川の原美術館閉館後はこちらのハラ ミュージアム アークを拠点とし、収蔵作品などの展示が行われるのだそうです。景色が最高ですね。
原美術館での展示は今回が最後になるので、しっかりと自分の心に留めようと、瞬きしない覚悟で最後の展示に行ってきました!
行く前に知っておきたい注意事項
チケットはオンラインでの事前予約
チケットの購入は、まずオンラインでの事前予約をし、当日窓口での支払いになります。
当日ふらっと行って作品を鑑賞したいのにと言う方には少し不便かもしれませんが、予約制を導入することでコロナ感染防止と、混雑緩和による快適な鑑賞をすることができます。なので土日などの通常の美術館だと混雑するような日でも、定員数が決まっているのでゆっくりと作品と向き合うことが出来るのは良い点だと思います。
展示の見どころは
記憶に留める最後の展示
こちら原美術館最後の展示ということもあり、「記憶に留める」がテーマとなっており写真撮影などができませんので、当日は、是非自分の心に留めて帰ってくださいね。
今回の展覧会「光ー呼吸 時をすくう5人」では、原美術館での時間を記録ではなく、皆様の記憶に留めていただけたらと考えています。 展覧会の趣旨をご理解くださり、ご協力くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
原美術館
気になる作品
今井智己(いまい ともき)
福島第一原発から30km圏内の数カ所の山頂より原発建屋の方向にカメラを向けた『Semicircle Law』という作品がとても印象的でした。色々な山々から撮られた写真には、目には見えない福島原発のリアルがそこに写し撮られているような不思議な雰囲気がありました。
城戸保(きど たもつ)
何気ない日常風景の中で本来の役割や用途からズレた「もの」を捉え、「見る事やある事の不思議」を写真作品の中に落とし込んでいます。
幻想的な世界観が素敵な作品ばかりでした。
佐藤雅晴(さとう まさはる)
こちらは一見ただの風景が動画で流れている作品だったのですが、見ていると、何か違和感みたいなのものを感じ、ずっとみていると一部分がアニメーションになっているとても面白い作品でした。トレース(なぞる)という技法を使っていて、実際の写真を一コマ一コマずつトレースすることによって一見、現実の風景なのですが、どこか違和感のある不思議な世界観を表現しているのです。他にも色々な作品があるので会場でじっくりと鑑賞してみてください。オススメです!
佐藤時啓(さとう ときひろ)
カメラの長時間露光を駆使し、風景の中をペンライトや鏡を持って歩き回り、光と自身の移動の軌跡をフィルムに定着させる作品。この光全てが自分の歩いた軌跡を可視化させているのがとても面白い発想だなと思いました。
リー・キット(李傑)
香港出身のアーティス、リー・キットのインスタレーション。制作する土地や、展示空間の声を聞きながら日用品と絵画・映像を組み合わせた詩的な作品が見ていてほっこりする感じでした。
インスタレーションとは空間全体を使った作品のことだよ。
ミュージアムショップ
出典:原美術館
こちらは入り口から入ってすぐ隣にあるミュージアムショップです。他の美術館よりも面白味のある、少し変わった小物や雑貨が多い印象です。お土産に喜ばれそうな物も色々あるので、展示を見終わったら覗いてみてくださいね。
まとめ
展示を見終わるとなんとも言えない満足感と寂しさでいっぱいでした。。
美術館の雰囲気もとても素敵なので閉館になる前に是非とも訪れてほしい美術館です。
原美術館
住所 東京都品川区北品川4-7-25
開館時間 平日11:00〜16:00 土日祝11:00〜17:00
休館日 月曜日(ただし祝日の場合は開館、翌日閉館)
料金 一般 ¥1,100 / 大高生 ¥700 / 小中生 ¥500
美術館詳細はコチラ