美術館に行くと企画展と常設展の2種類があるでしょ。あれって、何が違うのかな?
大まかにいうと、期間限定か、いつもやっているかっていうのが大きな違いだよ。何が違うのか詳しく見ていこうか。
は〜い!
企画展とは
企画展とは、あるテーマに沿って一定期間作品を展示することです。また、そこの美術館所蔵作品以外の作品を他の美術館やコレクターから作品を借りて展示します。これにより、常設展では見れない作品を展示し、お客さんを呼び込むことで、さらなる美術の普及を主な目的としています。
企画展はメディアでよく取り上げられる、話題性がある作品が多いから美術館にあまり行かない人にも見やすい展示が多いんだよ。
よく、ネットや電車の広告とかでみるやつだね。
企画展は大きく分けて2種類ある
企画展にも実は種類があります。一つは開催する館自身が企画を立案する「自主企画展」もう一つが他の施設で企画、実施されている展覧会を借りる「巡回展」になります。
自主企画展
自主企画展の場合、ゼロから生み出す企画であり企画立案、調査、準備から展示までを全てをそこの美術館で行います。なのでそこの美術館の力量が一番問われます。その企画が面白ければ「あそこの美術館、この前の企画展面白かったかたまた次の企画展も期待できそう!」と次につながるお客さんを取り込むことができます。
巡回展
もう一つが巡回展。こちらは他の美術館で巡回で来ている作品を展示します。こちらはゼロから企画する必要はないので一見簡単そうに思えますが、他の美術館で展示していた作品の雰囲気やコンセプトを損ねることなく自分の美術館で展示する必要があり、これが意外に難しいのです。
今まで行ったことのある美術館を例に挙げるとこんな感じだよ。
自主企画展
巡回展
企画展にも色々種類があるんだね。
常設展とは
常設展とは展示期間の設定などがなく、その美術館の収蔵作品が展示されています。ちなみにどういった作品が収蔵されるのかなどは、ただ単に有名なアーティストの作品であれば良いと言うわけでもなく各館ごとに収集方針などがあります。例えば、西洋美術館であれば「西洋美術」を中心に作品を所蔵をしていますし、近代美術館であれば「近代美術」を中心に作品を所蔵しています。
ヘぇー美術館ごとに、どの作品を置くか決めているんだね。
うん、色々な作品がなるべく被らないように各館で方針を決めてるんだよ。
名画をいつでも見ることができる
先程の企画展は期間限定での開催なのでほとんどの人が一度行くか行かないかだと思います。ですが常設展はそこの美術館に行けば必ず見ることができます。また、名画と呼ばれる作品も常設展ならいつでもゆっくりと自分の好きな時に鑑賞できるのが常設展の最大の特徴です。
常設展のない美術館
ちなみに、常設展のない美術館も中にはあります。なのでこういた美術館は企画展のみとなります。
展示内容は誰が決めてるの?
展示内容は主に美術館の学芸員(キュレーター)と呼ばれる人たちが企画をし、どういった展示をしたらお客さんに楽しんでもらえるのか、来てもらえるのかを審議し展示内容を考えます。
学芸員は美術の知識や作品に詳しい美術のスペシャリストのことだよ。
キュレーターかっこいいね!
結局どっちの展示を見たらいいの?
各展示の違いは分かったけど、どっちの展示を見たらいいのか迷うね。。
ふふふ。。というと思ったからまとめたよ。
さすが、仕事がはやい!
美術館にあまり行かない人や友達と行くなら企画展がおすすめ
企画展は漫画やアニメの原画展や今旬のアーティストの展示が多いので堅苦しい美術の歴史や知識がなくても楽しめるものがほとんどです。なので、あまり美術館に行かない人や、友達と一緒に楽しみながら作品の鑑賞をしたい人には企画展がおすすめです。また、その展示でしか入手できない限定のグッズも多いので観賞後も楽しめます。
美術館のカフェとコラボした限定メニューもあるよね。
それは楽しそうだね!
一人でゆったりと鑑賞したい、美術の歴史に触れたいなら常設展がおすすめ
常設展は企画展ほど、あまり大々的に宣伝されていないということもあり人が少なくゆったりと自分のペースで作品を鑑賞することができます。また、名画も多いので美術の歴史に触れながら作品を堪能できるので、アート好きであればあるほど、常設展の方が楽しめます。
まとめ
今回は企画展、常設展の違いについて紹介していきました。私も普段からそこまで両者の違いを意識して作品を鑑賞しているわけではありませんが、知っていて見るのと、知らないで見るのとでは見方が全く違ってきますので、これを機にに覚えておいてもらえれば幸いです。
何となくでしか知らなかったから勉強になったよ!
違いが分かると、より美術館を楽しめるよ。