「建物としての自画像」とは何か マーク・マンダース 〜マーク・マンダースの不在〜 東京都現代美術館

「建物としての自画像」とは何か マーク・マンダース 〜マーク・マンダースの不在〜 東京都現代美術館

以前、金沢21世紀美術館でマークマンダースの展示をやっていて行きたかったなぁ。なんて思っていたら、なんと、東京で初個展が開催されていたので行ってきました。久しぶりの美術館と、立体作品だったので最高に楽しかったです!

東京都現代美術館

こちらの美術館は私の好きな美術館ランキング上位の美術館なので、やっと紹介できるのが嬉しいです。。

東京都現代美術館は、名前の通り、コンテンポラリーアート(現代アート)を専門に扱う美術館です。それまで東京になかった現代美術を常設展示として扱う美術館として1995年3月に開館し、3年にわたる休館を経て2019年3月にリニューアルオープンをしました。現在、東京都現代美術館は、5,500点を超える収蔵作品と約27万点を数える図書資料があり、まさに日本を代表する美術館となっています。

行く前に知っておきたい注意事項

チケットはオンラインでの事前購入

チケットはオンラインでの事前購入か、当日窓口での購入のどちらかになります。
ちなみに当日購入は予約分が完売してしまうと購入ができないので、オンラインでの事前購入をオススメします。

事前購入に関しては日にちの指定だけなの好きな時間に入館できるのが嬉しいポイントです。

購入後はメールアドレスにQRコードが届くので当日はそのQRコードで中に入ることができます。ちなみに、私がよくやるのが万が一ネットが繋がりにくい時用に一応QRコードの画面をスクショしておくと安心ですよ。

Mark Manders (マークマンダース)とははどんな人?

1968年にオランダに生まれ、現在はベルギーに在住しています。 1986年に「建物としてのセルフ・ポートレイト」というコンセプトを得て以来、マーク・マンダースの作品は全て一つの大きな自画像の一部を構成した作品となっています。具体的にこのコンセプトを説明しますと、自身が架空の芸術家として名付けた、「マーク・マンダース」という人物の自画像を「建物」の枠組みを用いて構築するというもの。なのだそうです。

また、マンダースは、「インスタレーションはある瞬間に凍結したような不朽性や普遍性を含み、見るものに静寂と不在を感じさせる。」と語っていて、インスタレーションに見られる時間が凍結したような感覚や静寂、既に立ち去った人の痕跡、作家本人と架空の芸術家との間で明滅する主体など、これら全ての要因がこの作品を形作り、それはまたこの建物が作家の不在においても作品として自律的に存在し続けるものでると語っています。

その他にも、サンパウロ・ビエンナーレ(1988年、ブラジル)、第55回ヴェネツィア・ビエンナーレ(2013年、イタリア)にオランダ代表作家として選出された。直近ではボンネファンテン美術館にて大規模な個展が開催され (2020年、マーストリヒト、オランダ)、パブリック・アート・ファンド・プログラム(2019年、セントラル・パーク、ニューヨーク、アメリカ)、ローキンスクエア(2017年、アムステルダム、オランダ)で屋外彫刻も発表しています。

発想が独創的といいますか、このコンセプトを聞いただけでなんて面白い発想をする方なんだろうとワクワクしてしまいました。インスタレーション作品は、時間が止まったような不思議な感覚になり、自分と作品とその空間という関係性がとても面白いアートで、ネットや画面上ではその作品の本質を100%感じ取ることができないアートの一つだと思います。

展示のみどころは?

日本初の個展

金沢21世紀美術館で展示をしていたと先述したのですが、その時は、個展ではなく別の作家との合同展示だったので今回は、初の個展ということで注目されています。

「凍結した瞬間」

「インスタレーションはある瞬間に凍結したような不朽性や普遍性を含み、見るものに静寂と不在を感じさせる。」と語っていた、「凍結した瞬間」がテーマとなっています。実際に見に行くとわかるのですが本当に時間が止まっているような不思議な感覚になります。

展示風景

こちらの展示、一部、写真撮影ができましたのでそれらの作品をご紹介します。

マインド・スタディ

『マインド・スタディ』2010-11年

入ってすぐのところにあるこちらの作品。開けた空間にこの大きな作品があるので思わず、息を呑で見てしまいました。

この後からののアングルは実際に行かないと見えない部分なので、こういう部分を見れると面白いですよね。

テーブルの下に重石のように粘土のような塊があり、これで全体のバランスをとっているのかなと、覗き込んでしまいました。これを外したら崩れてしまうのだろうか。。

4つの黄色い縦のコンポジション

『4つの黄色い縦のコンポジション』2017-19年

コンポジションとは、構造、組立という意味なのですが、美術用語では「構図」という意味で使われることが多いです。

このように顔に、しかも目のところに黄色い板を差しこむ事は、人は心理的に躊躇してしまうものなのですが、ここまで潔く板がめり込んでいると、不思議なほどに作品として一体感が出ているなと感じました。

横から見ても黄色が良いアクセントになっていて、なんだかオシャレに見えてきました笑。

近くで見るととてもガサガサした表情で、触ったら崩れてしまいそうな感じでしたが、多分これも崩れそうな感じでしっかりと固めてあるのかなと思います。

乾いた土の頭部

『乾いた土の頭部』2015-2016年

さすが、今回の展示の広告の顔になっているだけあって、一際異彩を放っていました。

今にもこちらに転がってきそうなのですが、しっかりと固定されているという「凍結した瞬間」を肌で感じました。

作品の反対側に回ってみると、、、

「あれ?裏側がある!?」

なぜ、驚いたのかというと、私は大学の時にインダストリアルデザイン(プロダクトデザイン)専攻だったので、主に立体作品を作ります。立体作品を作る時によく教授から言われていたのが、「360度どこから見ても作品として成立するように裏側を作らないように」です。

なので、作品の裏側があることに驚いたのですが、よくよく考えてみると、こちらの作品もあえて意図的に顔の後は裏側っぽい表情を作ているのかな。と、これはこれで面白いなと思いました。

椅子の上の乾いた像

この床に散らばっている砂の感じが、今にも崩れてしまいそうなどこか儚げな感じが出ていて素敵でした。

その他にも、ドローイングや、自画像建築以外の立体作品がありますので気になる方は、是非足を運んでくださいね!

カフェ&ラウンジ「二階のサンドイッチ」

海老カツサンドとブレンドコーヒ

ほっと一休みしたくなったら二階にある、カフェ&ラウンジ「二階のサンドイッチ」がおすすめです。こちらでは数種類のサンドイッチやスイーツ、コーヒーなどの軽食を頂けます。

プリプリのえびカツと相性抜群なタルタルソース、そして旬な野菜がぎっしりと入っているので食べ応え抜群です。

NADiff contemporary (ナディッフ コンテンポラリィ)

ご飯を食べて、アートグッズを物色したくなったら1階にあるこちらのNADiff contemporary(ナディッフ コンテンポラリィ)に寄ってみてください。
NADiff contemporaryはアート好きには有名はお店で都内に何店舗かあります。また、以前紹介した、永遠のソール・ライター展で紹介したBunkamuraザ・ミュージアムの中にも入っています。
なかなか手に入りにくい海外の美術館の図録だったり、一般の本屋では売っていないようなアート専門の書籍が多数揃っています。その他にも、面白いアートグッズもあるのでお土産に購入するのもオススメです。

まるで絵画のような写真 ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター展 Bunkamuraザ・ミュージアム

まとめ

久しぶりの立体作品だったのでとても楽しかったです。立体作品はその作品の空間や裏側など365°フルに鑑賞できるので、絵などの平面作品とはまた違った面白さがあります。またインスタレーションはネットでその作品の写真を見るけでは、なかなか味わうことができないいわばライブ感がありますのでこんなご時世ですが、是非とも美術館まで足を運んでみてもらいたい作品になっています。本当にオススメです!

また、コレクション展もこちらのチケットでみることができるので、体力に余裕のある方は、こちらも面白いのでオススメです。

東京都現代美術館
住所 東京都江東区三好4丁目1−1
開館時間 10:00〜18:00(最終入館17:30)
休館日 月曜日、年末年始
料金 1,500円 (一般)
美術館詳細はコチラ

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