流行色は誰が決めてるの?デザイナーなら知っておきたい色の話

私がデザイナーをしていた時の、ある日の先輩との会話。

(私)「この前、アパレルショップに行ったらグリーン系のアイテムが多くて今年のトレンドみたいですね。」

(先輩)「でも流行色ってパントンが決めてるから。」
(私)「えっっ、パントンってあのパントンですか!?」

まさか、あのパントンが流行色を決めているなんて。。驚きと同時にさすがは世界共通の色見本を作っているだけはあるな。。と感心してしまいました。

目次

PANTONE パントン(パントーン)とは

デザイナーなら知らない人はいないであろう、色見本でお馴染みパントンカラーのPANTONE社。こちらはアメリカの企業で、元々は化粧品メーカーに色見本帳を印刷する会社を母体に創業され、現在では世界共通の色見本として認識されています。

知らない人のために、この色見本どうやって使うのか説明しますと、、

PANTONE パントンカラーの使い方

皆さんお馴染みのTwitterのロゴを例に説明していきます。

こちらのツイッターの鳥マークの青色。「何色ですか?」と聞かれたら、

「青色」「水色」「明るい青」

といった答えが返ってくるのではないでしょうか。この答えどれも当たっているのですが、少し抽象的ですよね。

このようにその人の思う「明るい青」や「水色」でツイッタのロゴを作って、印刷物やweb用にデザイナーが使ってしまうと、人によって様々な青色の鳥マークが出来上がってしまい、結局どれが正しいツイッタのロゴなんだ?となってしまいます。それを防ぐ為に、このツイッタの鳥のマークには

PANTONE 2382 Cと言う色が指定されています。

各企業のロゴを初め、この世の全ての製品や雑誌などの印刷物には細かく番号で色の指定がされています。さらに細かく言うと、パントン以外にもDICカラーや、印刷物はCMYK、webならRGBなどなど色については各媒体によって細かいルールがあるので、デザイナーはこのルールに則ってデザインしているのです。

なのでパントーンカラーはいわば、世界共通の色見本として世界中のデザイナーが使っており、この色見本がないと色の統一化は測れないと言っても過言ではない大切なものになります。

先輩の話だとパントンが流行色を決めていると言っていたのですが、実はパントン以外にも、もう一つ色を司る団体が存在します。それがこちらの、、

インターカラー(INTERNATIONAL COMMISSION FOR COLOR)

インターカラーという国際的な組織があります。(国際流行色委員会:INTERNATIONAL COMMISSION FOR COLOR)
現在16カ国が加盟しており、日本もその加盟国の一つです。日本では、JFCA(JAPAN FASHION COLOR ASSOCIATION)という言わば日本支部みたいなものがあり、このインターカラーで選出された20〜30色の中からJFCAがさらに絞り込み、日本国内に発信しているのです。

流行色はパントンとJFCAが決めていた!

この二つの団体が流行色を決めていたんですね。そう考えると、流行色は自然と流行っていた訳ではなく、人為的に出来ていたのかと思うとなんだか少しショックでした。

では、今年の色は何色なのでしょうか??

2021年の流行色は何色?

PANTONEから発表された2021年のカラーオブザイヤーはIlluminating(イルミネイティング)と、Ultimate Gray(アルティメットグレイ)です。2色が選ばれることは、なんと5年ぶりなんだそうです。

JFCAからは、コロナ禍により、社会経済や日常生活などに大きな変化があった2020年。2021年はこの変化を前向きにとらえ、新しいスタートになるようにと、Zero White(ゼロホワイト)が選出されました

まとめ

なるほど、流行色は世界規模で協議されて決めているのか。と、また一歩デザイナーとして成長したのでした。

今回は流行色について紹介しました。普段あまり色について考えないなという方もいるかと思いますので、これを機に少しでも色について興味を持っていただけたら幸いです。
と言っても、結局は自分の好きな色のものばかりを集めてしまうので流行色があってもそんなに関係ないと言えばないんですけどね。

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