こちらの見る、知る、深まるアート鑑賞BOOKがとても面白かったので紹介します。美術に興味のある方や美術館に行ってみたいけど、どういう風に楽しんだらよいのか分からない方などには特にオススメの一冊になっています。
アートディーラーならではの美術鑑賞の仕方が満載
何が面白いのか。実はこちらの本は実際にアートディーラー(美術家から美術品を仕入れ、それをコレクターなどの顧客に販売する職業)をされている方が、アートディーラー目線での美術鑑賞の仕方や、贋作の見極め方など、普段ではなかなか知り得ない情報が盛り沢山でとても面白いです!
次に何点か抜粋して紹介していきたいと思います。
購入するつもりで絵を鑑賞する
例えば、美術館で絵を鑑賞する時に「もし自分がこの中から絵を購入するならどれにするのか。」という目線で鑑賞してみる。
すると、普段は視えなかった作品の新たな魅力に気付き作品を見る目が養われるんだそうです。確かに、購入する気で見たら普段よりとても注意深く作品と向き合っているから見えない魅力にも気付きそうですよね!
所有者で作品の価値が変わる!?
アートディーラーならではだなと思ったのが作品の価値についての話。
中でも私も大好きなアーティスト、エリック・クラプトンが11年間所蔵していたとある作品が30倍にも価格が上がったという話が紹介されていて、勿論その作品の価値が上がったのもあるのですが、エリック・クラプトンが所有していたという付加価値により価格が跳ね上がったんだそうです。
面白いですよね、誰が所有していたかによっても価値が変動してくるなんて。ということは、数々の著名人の手に渡った作品はとてつもない値段になるということなんですかね、、すごい。。。
歴史を知って作品の理解がさらに深まる!
美術史は年代やら作者やらと情報量が多く、読むだけで疲れる。。という感じになりがちなのですが、こちらの本ではいわゆる古典美術から現代アートまでをサラっと簡潔にまとめられているのでとても分かりやすいです。写真付きで難しい説明が一切ないので特にビギナーの方にオススメです!
この他にも、人気の現代アートは何かや、絵画購入の仕方、おすすめのオークションの紹介などなど面白い内容が満載なので気になる方は是非一度読んで見てください!
文庫本サイズだから携帯しやすい
意外に嬉しいポイントなのが本の大きさがコンパクトであること。写真右の文庫本と同じ大きさ。アート関連の本は大型本が多いのでなかなか外で気軽に持っていけないことが多いのですが、これなら気軽に電車の中でも読むことができます。私は比較的、電車の中の移動時間や就寝前に読書をすることが多いので、この大きさはありがたい。。
まとめ
私が普段作品を見ている視点とは、違う視点からの美術考察がとても面白く、勉強になった一冊でした。この本を読むとアートディーラーは美術の歴史に詳しく知識も豊富で、尚且つ作品を目利きする鋭い洞察力も問われるまさにアートのスペシャリストだなと、ただただ尊敬するばかりです。今度、美術館に行く時は展示してある作品を購入するつもりで鑑賞してみたいと思います!