刷った後の版ってどうしてる?銅版の後処理と保管について

おまつ

はぁ、、今まで作ってきた銅版が増えてきて、しまうのに困ってるんだよね。しかも、その辺に重ねといたら緑青とか出てくるし、どうしたらいいかな。。

ワンコ先生

それはよくないね。。刷った後の銅板の手入れが甘いと、緑青などのサビが出てきやすいんだよ。今回は銅板を刷った後の処理と保管について紹介していくよ。

おまつ

たすかった〜!!

目次

刷った後の銅版の処理について

インクをしっかりと落とす

こちらは、刷り終わった銅板です。まずはこの銅板の表面のインクを落としていきます。

用意するもの

  • ホワイトガソリン(またはプリントクリーナー)
  • 布(使い古しのTシャツとかでOK)
  • ブラシ

まずは、溝の中のインクをホワイトガソリンとブラシを使って落としていきます。

ワンコ先生

なるべく広い面積を磨ける、幅があるブラシがオススメだけど、なかったら歯ブラシでも大丈夫だよ!

溝の中のインクをブラシで落としたら、今度はホワイトガソリンと布でピカピカになるまで拭きます。

こんな感じで、綺麗にインクをとることができました。

おまつ

あれ?これだといつも通りだよ。

ワンコ先生

実はここからが緑青を防ぐ大切な工程になってくるんだよ。

この後、そのまま保管するのも良いのですが、実はパッと見ではなかなか分かりにくい、手の脂などが銅版の表面に残っていたりすることがあります。そうすると、緑青などのサビの原因になってしまいます。なのでこの綺麗に拭いた銅版の表面をあるもので覆うとこのままの状態で保管することが出来ます。それは、、

絶対に傷つかない最強の保管方法

グランドで表面を覆うです。

銅版画でも腐食したくない部分はグランドで覆いますよね。それと同じ原理です。銅版の表面に膜を作り保護します。

おまつ

なるほど!それは思いつかなかったよ。

ただ、この保管方法のデメリットとしてはこちらの二点があります。

  • グランドを塗って乾かさないといけないという手間が生じる
  • グランドを塗っているので銅版から何の作品だったのかの判別がしにくい

なのでこちらの二点が気にならない方や、長時間その版で作品を刷らない場合には最適な保管方法だと思います。

おまつ

綺麗に出来たらこの銅板はどうやって保管したらいいかな?
ファイリングとか出来たらいいんだけど。。

ワンコ先生

あるよ。ファイリングの仕方。

刷った後の銅板の保管の仕方

というわけで、教室の先生に教えてもらった銅板の保管方法を紹介していきます。
この方法なら誰でも簡単に出来ますのでオススメです!

用意するもの

用意するもの

・銅版
・いらなくなった雑誌(入れる銅板よりも少し大きめのサイズのもの)
・OPPテープ(ガームテープでもOK)

雑誌の両サイドをテープで閉じる

保管する銅板よりも大きめのサイズの雑誌を用意します。私は服屋さんでもらったものや、どこかのパンフレットなどで今回は制作。次にOPPテープを使って雑誌の両サイドを閉じていきます。この時にセロテープでも出来るのですが、幅があった方が破れる心配がないのでOPPテープやガムテープぐらいの幅のテープを使うことをオススメします。

反対側もそのまま折り返してしっかりとテープで留めます。

こんな感じで袋状にします。

本の間に銅板を入れていく

もうお気付きだと思いますが、この本の間に保管したい銅板を挟んでいきます。
この保管方法の利点は、本なので湿気を吸収してくれるのと銅板を完全にガードしてくれるところです。
初めのうちは、市販のファイルボックスなどで保管できないものかと、いくつか試してみたのですが銅なのでどうしてもファイルボックスにも傷がついてしまったり中でガタガタして上手く安定しなかったりと、納得のいくものに出会うことができませんでした。
それに比べてこのやり方だと、ほとんどコストもかからず簡単にできるので、とても助かっています。

付箋を貼っておくと便利

各ページに銅板を入れると、どのページにどの作品が入っていたか分からなくなります。なのでこんな感じで上に付箋を貼って、パッと見で分かりやすいように作品名や作った時の日付などを書いておくとさらに便利です。

本棚に収納

私はこんな感じで本棚にしまっています。忘れた頃に取り出すと雑誌が重たいのでビックリします笑。

おまつ

見た目は雑誌なのに中に銅版が入っているなんて面白いね!

まとめ

今回は刷った後の銅板の処理と保管方法について紹介しました。銅板は柔らかく曲がりやすく、尚且つサビには特に気を付けなければいけないデリケートなものなので慎重に扱うに越したことはないと思います。しっかりと綺麗に保管したいという人は挑戦してみてくださいね!

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