【銅版画の作り方 技法 その18】好きな物を使って刷ってみよう!ソフトグランドエッチング(soft ground etching)

ワンコ先生

今回は、ソフトグランドエッチングという技法を紹介していくよ。

おまつ

ソフトグランド、、グランドが柔らかいってこと?

ワンコ先生

おー!さすが。。

目次

ソフトグランドエッチングとは

ソフトグランドエッチングとは普段よく使うハードグランドに比べて油分が多いソフトグランドというグランドを使った技法のことを指します。

ワンコ先生

普段は液体のハードグランドを使うことがほとんどだけど今回は固形のソフトグランドを使って作っていくよ。

用意する物

用意するもの

・表現したいもの(プレス機に挟める厚さの物)
・ソフトグランド
・銅版

おまつ

挟めるものって何でもいいの?

ワンコ先生

プレス機に通れる厚さのものが良いかな。ただ金属やプラスチック、尖ってるものだとプレス機のフェルト部分に穴が開いたりするから、なるべく厚さが薄いもので形が出やすいものがオススメだよ。

よく使われるのが、ガーゼや葉っぱとかかな。もしプレス機に通せない厚さのものをやる場合は手で押し付けたりしてやってみてね。

銅版を熱して表面をソフトグランドで覆う

普段だと液体のハードグランドを使っているので刷毛や、グランドを流して覆う「流し引き」というやり方で表面にグランドを塗っていくのですが、今回はこちらの固形のソフトグランドを使っていきます。

おまつ

固形ってどうやって使うの?



まず温めた銅版の上に固形のソフトグランドを溶かして全体に塗っていきます。

ワンコ先生

トーストにバターを塗るみたいな感じだよ

ある程度ソフトグランドが熱で溶けたら、全体をローラーを使って均一に塗っていきます。

ローラーでインクを伸ばすと、ローラーの方にインクがついてしまうので、ソフトグランドを溶かしてローラーで伸ばすを何回か繰り返して銅版全体にインクが行き届くようにします。

好きなものを銅版の上にそっとのせてプレスする

ソフトグランドを均一に塗ることができたら、その上に表現したい物をのせて構図を決めていきます。今回は紐のバックを使っています。

この時に、挟む物の位置を定めるのに、あまり動かしすぎるとソフトグランドが擦れて剥がれてしまいますので、なるべく一回で物の位置は決めるようにしましょう。

おまつ

ハードグランドと違ってソフトグランドは落ちやすいから、気をつけないといけないんだね。

構図が決まったら、その上に紙などを敷いて(フェルトが汚れないようにするため)そのまま一度プレス機に通します。

ワンコ先生

普段より厚いものをプレス機に通すからプレス機の圧の調整を先にしておくといいよ。

物の形がしっかりとでたら腐食する

しっかりと物の形にグランドが剥がれていることを確認し、大丈夫そうだったらそのまま腐食していきます。この時に上手くグランドが剥がれていなかったら、再度ソフトグランドを塗って構図の調整をしていきましょう。

おまつ

腐食していないから何回でもやり直せるんだね。

いつもなら、銅板を下向きにして腐食液に漬けるのですが(細かいゴミなどが落ちて綺麗に腐食されるため)今回はソフトグランドが擦れて剥がれてしまうのを防ぐために上向きで腐食していきます。

刷るとこんな感じ

こんな感じで紐の部分だけ綺麗にグランドが剥がれました。



近くで見ると縄の形に擦られていて面白い表情になっています。

おまつ

すごいね!紐の形がしっかりと出ていてちゃんと作品になっているね!

まとめ

今回はソフトグランドエッチングという、物を挟んで刷る技法を紹介しました。いろいろなものを挟んで面白い表情を探してみてくださいね。

ワンコ先生

みんなも挑戦してみてね!

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次