完成した作品を水張りしていくよ!
みずばりってなに?
水張り(みずばり)とは何か
水張り(みずばり)は、水で湿らせると膨張し、乾くと収縮するという紙の性質を利用して木製パネルに水を使って紙を張ることです。これにより、水彩絵の具など水を用いて描く作品は、水分により紙が波打ってしまうのを抑えることができ、鉛筆デッサンなどの場合はパネルに紙がしっかりと固定されるのでとても描きやすくなります。
紙に水がつくとゴワゴワになるのは紙の繊維が伸びているからなんだね!
水と紙の原理を知っていると、水彩画を描く時にも紙をピンと張らせて描くことができるんだよ。あと、水張りには二通りの張り方があるんだよ。
水張りの種類
パネル張り
パネル張りは、木製パネルサイズより一回り大きな紙を、パネル表面を覆うように張り込む方法です。この方法は主に、パネル全体を描画する時などに用いります。
デッサンなどをする時はこの張り方が一般的かな。
平張り(ひらばり)
平張りは、パネルより小さいサイズの紙を、パネルの表面に水張りテープで張り込む方法です。先程のパネル張りとは異なり、複数枚を同時に張りたい時や、版画などの水分を含んだ作品を乾かす時などに用いられます。
あっ、今回はこの方法の水張りだね。
水張りのやり方(平張り)
用意するもの
・刷った作品
・刷毛
・水
・水張りテープ
・木製パネル 作品よりも大きいサイズのもの(今回はA2を使用)
このロール状になっているのが水張りテープです。このテープに刷毛で水をつけて作品をパネルに留めます。
テープの長さは、作品の一辺よりも少し長めに手でちぎります。水張りテープの裏面には糊のコーティングがされていて、切手みたいに水をつけるとベタベタします。
水張りテープは湿気ると、糊がくっついて使えなくなるから、保管する時には密閉できるビニール袋に入れておくのがオススメだよ。
パネル張りはいくつかポイントを抑えないと四隅に空気が入ったりと、失敗しやすいのですが、平張りに関しては、なるべくパネルと作品の間に空気が入らないようにを心がけながら水張りテープで留める。ということだけを覚えておいたらうまくできます。
こんな感じで四辺とも水張りテープでしっかりと留められたら完成です。この状態で一日、二日乾燥させます。
空気を抜きながら水張りしたつもりなんだけど、まだ紙がよれてるんだけど、大丈夫かな。。
多少、湿気でよれていても乾燥したらピンと紙が伸びるから大丈夫だよ。
カッターで切り離して完成
触ってみて、紙がしっかりと乾燥しているようでしたら、カッターで水張りテープを切り離して完成です。
まとめ
今回は、水張りについて紹介しました。水張りは、版画以外にも絵を描く時には、かなりの頻度で使われる方法なのでこの機会に覚えてもらえると今後の作品作りに、とても役に立つと思います。